【2023年アメリカ生活】米国内から戸籍謄本を取る方法は?

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戸籍謄本(こせきとうほん)、あまり聞きなれない言葉ですが、これからアメリカ駐在に帯同する配偶者(駐在妻・駐夫)には渡米直前に必ず取っておきたい書類です。海外で生活する上で最も不便を感じるのはこういった公的書類が必要となる場面です。日本にいる間に前もって準備を進めるといいでしょう。しかし渡米してからでも戸籍謄本を取得する方法はあります。この記事ではアメリカでの戸籍謄本の入手方法についてまとめました。

この記事はわたしの経験を元に書いています。難しい内容ですが、出来るだけ分かりやすく書いています。ゆっくりと読み進めてくださいね。

戸籍謄本とは?

役所から発行される書類のひとつ

戸籍謄本とは日本国籍を持つ人が生まれてから死ぬまでの身分を登録し、日本国内外に証明する為の書類です。過去に提出された出生届・婚姻届・死亡届などの情報が反映され、本籍地を管轄する市役所・区役所で発行します。

戸籍謄本に似た書類として、戸籍抄本(こせきしょうほん)があります。戸籍謄本は世帯全員分の身分事項が記載されていますが、戸籍抄本は個人の身分事項が記載されています。戸籍謄本・戸籍抄本どちらも事項として記載されている内容は一緒ですが、迷った場合は戸籍謄本の発行を依頼しましょう。

アメリカで発行できるの?

残念ながらアメリカで発行することはできません。なぜなら戸籍謄本はあくまで本籍地を管轄する市役所・区役所でしか発行していないからです。日本にいたとしても、本籍地以外を管轄する市役所・区役所では取得できません。アメリカから戸籍謄本を取得するのは日本にいる時と比べて遥かに時間・お金が掛かる作業なので、出来るだけ渡米準備の段階もしくは一時帰国中に取得することをオススメします。

戸籍謄本が必要になるのはどんな時?

米国内での身分証明をする上で必要

  • SSN(ソーシャルセキュリティーナンバー)
  • 運転免許証

就業していない配偶者が上記の身分証明証を発行する際に戸籍謄本が必要です。就労ビザを持ちアメリカで主に働いている人であれば、戸籍謄本を求められる機会は基本的にはありません。しかし帯同ビザを持つ駐在妻・駐夫は上記の身分証明証を取得する上で、駐在員と婚姻関係であることを証明する結婚証明書(Marriage Certificate)を提出しなければいけません。

結婚証明書(Marriage Certificate)について

Marriage Certificateとは、アメリカ国内で結婚を証明する為に発行される書類です。日本ではこの結婚証明書に相当する書類として戸籍謄本の他に以下の2つの証明書を発行することができます。

  • 婚姻届受理証明書
  • 戸籍届書記載事項証明書

この2つの証明書について詳しく説明します。

婚姻届受理証明書

結婚した時に提出した婚姻届に対して、提出された市役所・区役所で受理したことを証明する書類です。もともとMarriage Certificateとは、結婚式にて結婚の誓いをしたことを証明する為の書類という意味だそうです。関連書類の中では最も本来の意味に近い書類だと言えるでしょう。

戸籍届書記載事項証明書

結婚当時に提出した婚姻届の写しです。記入した内容と合わせて受理印や結婚当時の市長からの認証文などが記載されています。ただ、この書類は一定の期間を超えると法務局でしか出してもらうことが出来ません。発行する手間が結構かかってしまうようなので、海外から取得するなら他の証明書を選びましょう。

戸籍謄本が良いと思う理由

戸籍謄本を取得するよりも婚姻届受理証明書の方が発行にかかる手数料が安くなるので、少しでも負担を減らしたいと考えるのであれば婚姻届受理証明書を取得するのも良いでしょう。ただ、わたしは上記の証明書よりも戸籍謄本を取得した方が良いと思っています。

その理由としては、戸籍謄本であればアメリカ国内にある日本領事館に依頼して正式にMarriage Certificateを発行してもらえるからです。ただし、日本の領事館でMarriage Certificateを発行してもらう為には3ヵ月以内に発行された戸籍謄本原本が必要になります。

上記の他の証明書でも翻訳すればSSN・運転免許証を発行する時に有効だと判断してもらえますが、プロの翻訳サービスに依頼しなければいけません。場合によっては戸籍謄本よりもお金・時間が掛かります。

アメリカで発行された正式な書類以外だと見慣れたものでは無いので断られる可能性も十分にあると考えておきましょう。

アメリカから戸籍謄本を受け取る方法2つ

日本から送ってもらうのが大前提

先述したとおり、アメリカで発行してもらう方法はありません。戸籍謄本を入手するには日本から送ってもらうのが大前提となります。

日本在住の親族から送付してもらう

日本にお住まいの親族(親または子どものみ)がいらっしゃる場合は代理人として戸籍謄本を取得できます。もし本籍地の近くに親族が住んでいる場合は、代理人として市役所・区役所に行ってもらうと良いでしょう。EMSで送付してもらえれば、最短で1週間ほどで手元に戸籍謄本が届くでしょう。送付の際は必ず住所欄は全て英語で書いてもらうようお願いしましょう。

日本の市役所に直接送付する

わたしが戸籍謄本を取得したとき

わたしは2022年10月にアメリカ中西部から近畿圏の市役所に戸籍謄本の発行依頼をしました。送ったのは以下の通りです。

  • 郵送用の戸籍謄本請求書
  • 戸籍謄本の発行手数料
  • 本人確認書類・現住所確認書類
  • 帰りのEMSの送料(現金)
  • 返信用封筒

その後約2週間ほどで手元に戸籍謄本とおつり分の切手、領収書が届きました。以下で詳しくこの時のことについてお伝えしますね。

公的サービスのグレーゾーン

アメリカには現金書留というサービスは無く、日本の市役所などのサイトによく載っている国際返送切手券はもう10年以上前に廃止されています。その為に現金で送付するしかありませんが、アメリカ国外に向けての現金の送付は禁止されているようなので…お札を何枚かそっと忍ばせて送りました。その後2週間、毎日無事に手元に戸籍謄本が届くように祈りながら過ごしました(笑)

現金送付が怖い場合

アメリカの郵送事情は本当に酷いので、もし絶対にアメリカ⇔日本でのやり取りが嫌であればお支払いだけは代理人に対応してもらうことが可能です。日本在住の代理人を立てて、その代理人から本籍地にある市役所・区役所に現金書留で送付してください。これについては記載のある市役所無い市役所がありますので、記載が無い場合は問い合わせて相談しましょう。

現住所確認書類について(余談)

戸籍謄本の依頼を送る際に海外の住所が記載された本人の名前が入った証明書のコピーが必要だったのですが、当時わたしの名前で契約しているものがありませんでした。その為にシレっとクレジットカードの勧誘のハガキの前面だけをコピーして同封しました。オススメはしませんが、無事に発行されたので…(笑)

この記事を読んだ後はぜひ【各市役所名+海外+戸籍謄本】で検索して、依頼する時に必要な書類のPDFなどを確認してください。

まとめ

以上、米国で戸籍謄本を取得する方法でした。戸籍謄本なんて日本にいる時は聞いたことが無かったのに、アメリカで生活するこんなに重要だなんて考えていませんでした。一時帰国のタイミングで本籍地に行って取得しておくなどしてもいいでしょう。楽しいアメリカ生活を過ごす為に、ぜひ参考にしてくださいね。

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